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2009年8月の記事一覧

第1号

ネーミング批評(1) 有名ブランド名はどんな音でできているか
・・・こんなところに秘密があった
ことば批評(1) 個人のカンと大衆のカン
・・・ネーミングの制作に必要な感性とは
ことば批評(2) ネーミングにおける意味の役割
・・・新しい意味表現の工夫を

第2号

ネーミング批評(1) 「ヤフー」と「グーグル」のイメージ差
・・・ことばの機微は音相分析でしか捉えられない
ことば批評(1) 日本語のリズムとメロディーについて
ことば批評(2) 現代語にナゼ音の良くない語が含まれるのか
  音相システム研究所が行なっている事業
  ネーミングの分析・評価を行います
  ストック商標の再チェックを!
・・・経費節減で見落とされているもの
  音相理論の集大成書
「日本語の音相」および「ネーミングの極意」
をお分けします。
  赤ちゃんの最良の名前を選びます
・・・性格は名前の音で決まります

2009年8月第1号

≪ネーミング批評(1)≫ 

有名ブランド名はどんな音でできているか
・・・こんなところに秘密があった

世界的に知られている高級ブランド名が、どんなイメージを伝えているかを見てみようと、「ロンジン」「ジバンシー」「ルイヴィトン」「シャネル」を分析して、表情解析欄を比べてみたら、音相的に次のような明白な共通点があるのがわかりました。

画像をクリックすると拡大します
ロンジン、ジバンシー、ルイビトン、シャネル

各ブランド名の表情解析欄に出ているすべての有点項目を比較すると、すべてのブランド名が高尚さ、優雅さ、および爽やかさを表すR,S,Q,P,T,L,A の各項を捉えた上、ブランドが持つそれぞれの個性によってK (個性的)、F(軽快感)、G(溌剌感)、O(清潔感)、I(明るさ)など、固有のキャラクターを表現した語であることがわかります。

有名ブランド名に見られる顕著な特徴

表情語の項目 ブランド名 R S Q P T L A K F G O I J
高級/充実 高尚/優雅 安定/信頼 暖か/安らぎ 強さ/鋭さ 静的/非活性的 シンプル/明白 個性的/特殊的 軽快/軽やか 若さ/溌剌 健康/清潔 明るさ/開放的 合理的/現実的
ロンジン  
ジバンシー    
ルイヴィトン  
シャネル        
合 計 4 4 4 4 4 4 4 3 3 3 3 3 1

またこのような表情は、次の音相基から生れたことを有効音相基欄(省略)が捉えています。

・有声音の多用 4語 (声帯を震動させて出す音)
・鼻音多用 4語 (息を鼻腔に抜かせて出す音)
・逆接拍多用 3語 (子音と母音のB値が+と-方向の拍)
・イ音多用 3語 (イ列音が多い語)
・濁音多用 3語 (濁音が多い語)
・流音多用 3語 (舌先を軽くはじいて出す音)
・-輝性語 3語 (-Bの値が標準値より高い語)

≪ことば批評(1)≫ 

個人のカンと大衆のカン
・・・ネーミング制作に必要な感性とは何か

ネーミングの人気度を格付けしたり、流行語をはやらせたりするのは、特殊な専門家やマスコミなどによって行なわれるのでなく、「大衆の平均的感性」という目に見えない主体によって行なわれているのです。

人々がネーミングやことばに抱くイメージは、誰もが同じように感じる部分と、その人だけが感じる部分があります。

誰もが同じように感じる部分のことを音相論では「大衆の平均的感性」と呼んでいます。

社会学や心理学の辞典にも「大衆」ということばは全く記載がなく、この語は学問の対象になっていないことばですが、ことばのイメージを考えてゆく上では明らかにしておかねばならないことばです。

そこで私は、音相論を進める必要からこの語を次のように定義づけました。

「大衆とは個々に存在している人々が、ある事態に向きあったとき
同じような価値観のもとに思考し感覚できる人々のこと」と。

人は誰でも生まれながら身につけている素質やその後の経験などから、その人個有の「感性」を持っています。

個人がもつ感性は、その人の価値と結びつくもので、個人が生涯かけて取り組む課題であり、とりわけ音楽家や作家などが行なう創作的行為は、作家たちがその感性に徹することで初めて実現できるものでもあるのです。

だが、そのような特殊な感性をもつ人がことばやネーミングのイメージ評価を行っても、正しい評価が得られるとは限りません。

ある会社が、ネーミングの最終決定会議に著名な作曲家を招いて審議をし、その人の強い推薦で決まった作品が、大衆からの不評を買って2年足らずで使用を廃止したことがありました。

これは天才的な感性をもつ人が選んだものと、大衆の平均的感性が選んだものとの間には大きな違いがあることを示した例といえましょう。

ことばの音に感じるイメージは、その人の好みや経験などにより無意識裡に個人の主観が入ります。それは感覚表現の専門家といわれる人でも例外はないのです。

大衆の平均的感性を捉える音相分析では、そのような個人の主観や好みをいかにして捨て去るかが最初にして最後の課題となるのです。

ネーミングの制作で必要な感性とは、「平均的な大衆がその語に対して抱くカンを正しく掬い上げる感性」のことだといえましょう。

≪ことば批評(2)≫ 

ネーミングにおける意味の役割は?
・・・新しい意味表現の工夫が必要

Q.  ことばやネーミングが、音の時代に入ったことを痛感していますが、これからの時代、ネーミングにおける「意味」の役割をどう考えたらよいのでしょうか。             (skc.m)
A.  西欧の意味を持たないブランド名のように、音の響きが良いだけでヒット・ネーミングになれる時代になりましたが、意味的な配慮が大事なことはこらからも変わるところはないのです。 ネーミングに意味的なものを取り入れると、その語に身近さを感じたり、意味を手がかりに記憶を高める効果にもなるからです。

 「セ・リーグ」、「パ・リーグ」の「セ」、「パ」には、「セントラル」「パシフィック」という意味があるため、意味をもたない記号を使った「Aリーグ」、「Bリーグ」よりもはるかに優れているといえるのです。
 だが意味の要素が入ったネーミングは、商標登録し尽くされていてほとんど認可にならないという現実があります。
 そこでこれからのネーミングには、「ホカロン」の「ホカ」で暖かさを連想させたり、「ペプシコーラ」の「ペプ」で炭酸飲料を口に含んだ感触をイメージさせるなどの技術が必要となるのです。

2009年8月第2号

≪ネーミング批評(1)≫ 

「ヤフー」「グーグル」のイメージ差
・・・ことばの機微は音相分析でしか捉えられない

「ヤフー」と「グーグル」。これらのなに何とないイメージの違いを感じても、具体的なことばでそれを言い表すことはほとんど至難なことといってよいでしょう。

だが音相分析を行うと、それぞれがもつイメージの機微にわたる部分を具体的なことばを使って言い表すことができるのです。

コンピューターが取出した2つの分析表をみてみましょう。

画像をクリックすると拡大します
ヤフー、グーグル
(注)表情解析欄の青い棒グラフは、次の違いを示します。
濃い青 ・・・ 「活力感、若さ、シンプル感、現代感」など、明るさや活性感などプラス方向を向く表情語。
淡い青 ・・・ 「高級、優雅、落ち着き、安定感」など、静的または非活性的なマイナス方向の表情語。
中間色 ・・・ プラス、マイナスのどちらにも機能する表情語。

ヤフー(YAHOO)

表情解析欄を見ると、「シンプル(A)」、「派手(E)」、「軽快感(F)」、「活性感(D)」など、明るく単純な「動」のイメージを作る表情語を高点に置き、続けて「信頼感(Q)」、「非活性感(T)」、「高級感(R)」など、「静」的で複雑、多様なイメージをはば広く表現した語であることがわかります。

この語は「ヤ・フ・ー」という3つの音(拍)でできています。

3拍以下の語を少拍語といいますが、少拍語は音の数が少ないため簡潔さや、単純さをイメージさせる語に多いですが、わずか3拍の中にこのような複雑、多様なものを捉えているところにこの語のうまさがあるといえるのです。

グーグル(GOOGLE)

「ヤフー」と反対に、表情解析欄の高位に複雑多様なイメージを作る「静」の表情語、「信頼感(Q)」、「充実感(R)」、「静的(G)」、「優雅さ(S)」を先行させ、そのあとに明るくメカニックで表情を作る「動」の表情語、「派手(E)」、「シンプル(A )」、「新奇さ(C)」、「進歩的(B)」が続いています。

また、ソフトな表情語が高点部分に多いため、情緒解析欄に多くの情緒語が出ているのも「ヤフー」との違いがあります。

すなわち、「ヤフー」は技術のイメージを作る「動」の方に、「グーグル」は情緒を作る「静」の方に軸足を置いた語だといえるのです。

だが、両語の間には大きな共通点があります。

それは、どちらも「動」と「静」の両面をしっかりとらえていることです。

その共通点はどこから生れたのかというと、それは、表情語の最高ポイント数をどちらも60以下と低めに抑えてたことによるものです。最高ポイント数を抑えると、語全体から単純さや派手さや軽薄感が消え、反対に重厚感や存在感が生まれるのです。

両語はともに、同じ手法を使って存在感や社格の高さを強く表現しようとし ている語であることを示しており、いずれ劣らぬ、優れたネーミングといえましょう。

≪ことば批評(1)≫ 

日本語のリズムとメロディーについて

ことばにもリズム、メロディー、ハーモニーがあります。

リズムとは拍(音節)の進行から生まれる等時的な音の区切りが作るもの、メロディーは音の明暗、強弱、高低の移ろいによって生まれるもの、ハーモニー(音の調和)は拍を構成している調音点音種(音を出す場所)、調音法音種(音を出す方法)、および声道音種(声帯振動の有無)の共時的な響きあいから生まれます。

われわれは日常これら3つの要素を感覚的に消化しながら話したり、文を書いたりしていますが、今回は、ことばのリズムと、メロディーについてお話しします。

日本語は拍(音節)の末尾に母音(有声音)がつくため、音の区切りが明白になります。これがことばの音の流れにリズム(音歩)を作り、日本語固有の音数律を生み出す土壌になるのです。

音数律とは歌謡や和歌、俳句などで見られる七・五調、三・四調などの音律的な形式をいい、古くから愛用されている格言や諺、流行語、標語などにも音数律のある語が多くみられます。

また日本語は音を強めるための強弱アクセント(Stress Accent)を持たず、音の高低を示す高低アクセント(Pitch Accent)だけであることも音数律が生まれやすい1つの理由といえるのです。

西欧語と日本語の間には語音美の追い方に、メロディ-中心とリズム中心の違いがあるようです。

拍の存在が明白な日本語では、リズムの感覚が発達しましたが、子音で終わる語が多い西欧等の言語では、リズムより音の高低の流れが作る「押韻」(韻をふむ)の手法が発達したといってよいようです。

日本語の詩や文章にも、西欧風の韻を踏んだものは少なくありません。

春が来た 春が来た どこに来た
山に来た 里に来た 野にも来た  (小学唱歌)

この詩は各フレーズの終わりに「来た」の韻を踏んでいますが、日本人はこの詩がもつ押韻からの刺激より、〈3音+2音〉で進行するリズムの方により高い美的な刺激を感じる人が多いのです。

ことばが作るメロディーは、音声の高低や、強弱のほかプロミネンスやイントネーション(注)などによっても生まれますが、音相論では、音響的なメロディーより、BとHの音価が作る内面的なメロディーに重きをおいているのです。

(注)プロミネンス・・・語中の1部の音を際立たせる表現法。
   イントネーション・・・語末を音声的に際立たせる表現法。

内面的なメロディーには、多くの形が見られるので、それは実例の中で捉えてゆきたいと思います。

俳句「春の海 ひねもすのたり のたりかな」(与謝蕪村)

穏やかで長閑(のどか)な春の海を詠んだ句ですが、この句のメロディーを捉えるため、上、中、下句ごとのBH値の合計を分析した結果、次のメロディーが得られました。(注欄に、それぞれの拍の標準値を示しました。)

(注) 標準値
春の海 (5拍) -B0.1 H1.9 (5拍語→±B1.5 H2.9)
ひねもすのたり (7拍) +B1.7 H4.0 (7拍語→±B2.7 H4.9)
のたりかな (5拍) +B3.4 H4.6 (5拍語→±B1.5 H2.9)

各フレーズのBH値を標準値と比べると、上句、中句の明るさ、強さはともに標準値より低く、下句のそれは標準値よりもはるかに高いことがわかります。

すなわち、この句は「春の海、ひねもすたり」の「低・低」の流れを下5の「のたりかな」で、輝性、勁性を「高」へ転じて音のながれ(メロディー)に均衡を作っているのがわかります。

ことばが作るメロディーは感覚でしか捉えられないものですが、音相分析を行なうと、このような形でそれを捉えることができるのです。

「法隆寺」と「興福寺」の比較

  「柿くへば 鐘が鳴るなり 法隆寺」(正岡子規)

法隆寺の代わりに同じ奈良の名刹、興福寺その他の寺の名を入れてみたが法隆寺に勝るものはありませんでした。

その理由を次に述べましょう。

上句、中句の第一拍が、「かき」、「かね」とともに「カ行音」で始まります。カ行音は無声破裂音で勁輝性の高い音ですが、下句を興福寺にすると、句頭の「こ」が同じ無声破裂音の3連続となり、単純なメロディーの句になてしまいます。

そこで下句の第一拍は破裂音とは全く反対方向の、穏やかで暖かなイメージを作る無声摩擦音(「ほ」で始まる法隆寺)でなければならなかったのです。

このように使用する音相基の配置の按配からも、メロディーは生れてくるのです。

竜飛岬と宗谷岬

歌謡曲 「津軽海峡冬景色」(阿久悠作詞)の歌詞の一節です。

「ご覧あれが竜飛岬 北のはずれと 見知らぬ人が指をさす…」

この竜飛岬が「宗谷岬」のような名前だったらどうでしょうか。これらを分析してみました。

竜飛岬

133.3ポイントという超高ポイントの表情語「シンプル感(インパクトの強さ)」をトップにおき、続いて「活性的、軽快感、進歩的、庶民的、個性的、新奇さ、派手さ」などを並べた強烈なイメージを作ることばです。

3拍語(タッピ)のBHの標準値は〈B0.6 H2.0〉ですが、この語のBH値の合計は〈B4.1 H5.4〉で、BHともに標準よりはるかに明るく強い語であることがわかります。そのようなこの語のインパクトの強さが、旅する人のうつろな心に強い刺激となって伝わるのです。

この3音が入ったことで、「ご覧あれが」「北のはずれと」「見知らぬ人が指をさす」という穏やかで平板な流れの中に鋭い閃(ひらめ)きの一瞬を作っているのです。

宗谷岬

「爽やか」をトップに「清潔感、暖かさ、個性的、軽快感」など、清純で暖かい表情をもった語のため、音の流れが平板で深い感動の伝わらない語になっていたのです。

ことばの音が作るメロディーは、このような1つ1つの拍の音価の高低からも生まれるのです。

たっぴみさき、そーやみさき

≪ことば批評(2)≫ 

現代語に、ナゼ音の良くない語があるのか

音相論では、音相の良い語は生き残り、よくない語は消えてゆくと述べてきました。

だがこれが、現存している語について言えるなら、長年にわたって厳選され、生き残ってきた現代語には音相の悪い語はないはずですが、現代語を単語を基準に見てみても。その三分の一ぐらいは音相的な不良語があるように思われます。

現代語になぜ不良語が多いのか。

それは、次のようなことばが現代語の中に多く入っているからです

1. 「大衆の選択」という過程を経ずに作られた語が多いこと。
そのような語として学術用語、法律用語、企業などが作るネーミング、個人の作る人名などがあげられます。
2. 音相のより良いことばが生れないため、不良語をやむなく使っている語が多いこと。
音相の良い語を探す努力は、和語(訓読みの語)、漢語、片仮名外国語などを用いて多角的に行はれていますが、中でも西欧語は音相的な不良語をカバーするばかりでなく、日本語では表現できない、新しい概念や意味を表現できることばとして、今後日本語の語彙をさらに豊かにする働きをしてゆくことと思われます。

音相システム研究所が行なっている事業

当研究所では、次の事業を行なっています。

1. ことばの科学が対照にしてこなかった「現用されていることば」(商品等のネーミングを含む)に含まれるイメージ(表情)を、客観的な根拠によって解析し、評価を行う種々のプロジェクト。
2. 詩、俳句、小説など文芸作品に含まれるキーワード(主要語彙、フレーズ)などの音相を分析し、作者の創作意図や心性などを解析するプロジェクト。
3. 学術用語、業界用語、俗語、外来語その他、あらゆることばが伝える「イメージ」に関する調査および論評、提案等のプロジェクト。
4. 企業等が保有している大量のストック商標や、懸賞募集などで集めた大量の未発表案から商品コンセプトにふさわしい語を、科学的根拠をもとに抽出するプロジェクト。
5. 姓名の音相を分析して基本性格等を解析するほか、新生児に期待したい性格を入力してコンセプトにかなった名前を推薦する等のプロジェクト。
6. その他、ことばが伝えるイメージに関する分析、論評およびコンサルティング。

ネーミングの「分析・評価」を行います。

当研究所では、次のようなネーミングの分析および評価を行なっています。

(1) 個別評価 ・・・  「ネーミング批評」欄にあるような内容で細密分析および評価を行なうもの。
分析に当たっては、発注者のご意向などを十分斟酌しながら行ないます。
(2) 総合評価 ・・・  大量のネーミング案の中から優良案を短時間で取り出すもの。
 あらかじめその商品のコンセプトをコンピューターに入力し、それに大量案を入力して、個々の案のコンセプト表現度を捉え、上位の案を前記(1)の「個別評価」で細密分析して最優良案を推薦するもの。
音相分析と評価の料金表(消費税別)
(1) 個別評価(本評価)
  1語(1分析) 30,000円
(2) ラフ評価
(注) 「ラフ評価」は総語数20語以上で、本評価語数3語以上の場合に行ないます。
・ラフ分析料 50語まで 1語 2,000円
  100語まで 1語 1,800円
  1,000語まで 1語 1,200円
  1,000語以上 1語 800円
・コンセプト調整費     70,000円
・本評価料   1語 30,000円
(3) その他
作業内容等により、コンサルタント料、特別調査費等を申しうける場合があります。

ストック商標の再チェックを!
・・・経費節減で見落としているもの

バブルのころ、各企業では将来発売される商品のため、ネーミングを商標登録する施策が広く行われました。

その種のものがいま企業内でストック商標となって大量に保管され、商標権維持のため特許庁に毎年多額の更新料を支払っています。

商標登録の申請は、化粧品、薬品、衣料品、食品、電気製品、コンピューターなど45の「区分」ごとに行ないますから、無関係と思える区分にも同じ名称で申請するため、45区分の半分くらいに申請する例も少なくありません。

認可をうけた商標は、10年ごとに一区分48,500円の更新料を支払いますから、100語を20区分に登録している会社では、10年ごとに9,700 万円(年平均970万円)の支出となります。

この費用は企業内でも問題になりながら、ネーミングの価値を客観的に評価できる理論や技術がなかったため、やむを得ない支出とされていました。

だがストック商標の中で、将来使用に耐えるものがどれほどあるかが問題です。

当研究所が調査したところでは、保有をしても将来成果の期待できないものが三分の一以上あることが明らかになっています。

そこでこれら商標の、評価の見直しが必要となるのです。

「当社ではその種の調査は実施済み」とお思いかもしれませんが、商品コンセプトとの関係で真に有効かどうかを客観的に評価できる技術は「音相解析法」をおいてほかにありません。

未使用商標の実態(推測)とその活用例

この解析法は、当研究所が開発したOnsonicソフトを用い、次の方法で行います。

ストック商標を商品コンセプトごとに分け、個々のコンセプトをコンピューターに記憶させたうえ、そのグループの商標名を入力して1語ごとのコンセプト表現度を数値によって取り出すものです。

分析の結果、その商品に適さないものは他の商品や他事業部に回してヒット・ネーミングになった例がありますし、社内で利用できないものはそれなりの対価を得て社外へ譲渡することが可能です。

音相理論の集大成書
「日本語の音相」および、「ネーミングの極意」をお分けします。

「日本語の音相」(木通隆行著、小学館スクウェア刊、)および「ネーミングの極意」(同著、筑摩新書刊)はすでに絶版となっていますが、当研究所に余部がありますのでお分けします。本書の内容はこちら

郵便番号、住所、氏名、電話番号、冊数、誌名」をメールでご連絡(こちら)いただけば郵便でお送りします。

頒布価額(送料とも) ・・・ 「日本語の音相」 2,850円
  「ネーミングの極意」 1,000円

【読者の感想】

●詩歌の音楽性を明らかにした画期的快著

日本の伝統的詩歌において不毛だった音楽性の重要さを解明された画期的な研究です。俳句の実作者としても、深く琴線に触れるものがありました。

短歌や俳句の音韻面については、折口信夫の『言語情調論』などはあってもまだ不十分で、「調べ」という曖昧な概念から抜け出ておりません。先生の「音相理論」はそれを闡明されたものと考えます。

「俳句スクエア」代表、五島篁風 (医師)

●音相という素晴らしい世界を知りました

「日本語の音相」、深い感動をもって読みました。

音相を知らずに日本語の鑑賞や評論などできないことをしみじみ知りました。目の覚めるような感動でした。

(富山、日本語研究グループ hirai)

赤ちゃんの最良の名前を選びます
・・・性格は名前の音で決まります

「けんいち(健一)」という名前を聞くと、誰もが明るく行動的な人を想像し、「みさき(美咲)」からは爽やかで活発な人をイメージします。

人は自分の同じ名前を呼ばれて育つうち、その名の音が伝えるイメージ(音相)がその子自身のイメージとなり、それが性格の中へ入ってゆくのはきわめて自然な成り行きといえましょう。「名は体をあらわす」ということばも、そんなことから生まれたものといえるのです。

人の性格はその後の環境などで種々のものが加わりますが、幼いころ身につけたものは基本的な「気質」となって、生涯心の奥に止まり続けます。

そのため、大成した政治家の名前の音を分析すると、「行動的」、「社交的」、「明るい性格」などがほとんど例外なく高点で出ますし、芸能人では「派手」、「社交的」、「個性的」などに高点の出る人が多いのです。

このように、名前の音は性格の基本を作りますから、生まれてくる赤ちゃんを「健康で社交的な性格になってほしい」と思ったら、そういうイメージを作る音の入った名前をつけてあげなければならないのです。

名付けにあたっては、字画などで運勢面を調べることも大切ですが、幸せな性格になる音の選択は、赤ちゃんへの何よりのプレゼントだといえるのです。

当研究所では、幾つかのお名前案と、こんな性格になってほしいという願い(コンセプト)をお知らせていただくと、それに叶ったお名前を選んでお知らせします。

1. 伝えていただく事項
  (1) 赤ちゃんの性別
  (2) 赤ちゃんにつく苗字
  (3) 候補に上っているお名前案(数に制限はありませんが、必ず案をお示しください。)
【注】(2)と(3)項は、「いっぺい」は「いっぺー」、「ヨウコ」は「ヨーコ」のように、発音どおりを仮名書きしてください。
  (4) 赤ちゃんに期待される性格
 3~6項目程度に絞り、なるべく箇条書きしてください。
  (5) お申込者の郵便番号、住所、氏名、電話番号
2. 申込方法 このホームページの「お問い合わせ」欄から。
3. 報告書の発送 評価結果は1週間以内に、郵便でお送りします。
4. 料金 分析料 1分析 3,500円 (消費税別)
(お名前案が3案あるときは3分析となります。)
送金は報告書に同封する郵便局の振替口座用紙をご利用ください。
ネーミングの分析・評価を行います