日本人は、「さわやか」ということばを聞くと、意味とは別に清らかさやすがすがしいムードを感じ、「でこぼこ」という語を聞くとゴツゴツした不安定なものを感じます。
ことばは、このように意味とは別にイメージを伝える働きをしています。
人の名前もことばの一種ですから、「けんいち」という音を聞くと誰もが庶民的で行動的で明るい性格に人をイメージし、「みさき」からは明るく活発な人を想像します。
このような感覚は日本人の誰もが同じように持っているものですが、同じイメージを持つ自分の名前を毎日何十回と呼ばれて育つうち、その音がもつのメージがその子の雰囲気となり、それが性格の中へと入ってゆくのは極めて自然なことといってよいでしょう。
名前の音と性格の間にはそんな関係にありますから、大成した政治家の名前を分析すると、「バイタリティー」、「社交家」、「明るい」などがほぼ例外なく高点で出ますし、有名な芸能人の名前を分析すると「派手」、「社交的」、「個性的」などがやはり高点で出るのです。
昔から「名は体をあらわす」と言われていますが、生まれてくる子を「健康で社交的な性格にしたい」と思ったら、そういうイメージをつくる音の入った名前を付けてあげると、自然にそういう人になってゆくのです。
赤ちゃんの名前をつけるとき、字画などで運勢を調べるのも大切ですが、一生を幸せに過ごせるよう、名前の音のイメージをよくよく調べてつけてあげねばならないのです。
それは、ご両親から生まれてくる子の生涯に贈るの、この上ないプレゼントといえるのです。