ネーミング批評(1) |
「おーいお茶」
…このネーミングの良さは |
ネーミング批評(2) |
幸せに生きられる女性の名前
「おりはらあやの」 |
ネーミングの極意 |
現代人のことば感覚の高さ、鋭さ
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「広告コンペに強い」企画書作り
…選に洩れたらコンサル料は頂きません |
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音相理論の集大成版
「日本語の音相」をお分けします。
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≪ネーミング批評(1)≫
「おーいお茶」
・・・このネーミングの良さは
数多い缶茶の中で高い人気を得ている「おーいお茶」。
どこの家庭でも聞かれる日常語を、ネーミングに使って成功した理由はどこにあったのか。その秘密を捉えてみようと音相分析をしてみました。
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分析表を見ると、この語には2つの良さが見られます。
1つは、この語全体が日本茶の背景となる日本家庭のイメージが音相的に的確に掬(すく)い上げられていることです。
日本家庭のイメージと、その根拠となったものを分析表から取り出してみました。
(1) |
健康な庶民性・・・ |
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表情解析欄が捉えた「庶民的」「安定感」「シンプル」「非活性的」「健康感」「明るさ」「優雅さ」の各項から。 |
(2) |
薄暗く湿った空気感・・・ |
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表情解析欄の「非活性感」と、情緒解析欄の「あいまい感」、複雑度欄の「やや複雑」から。 |
(3) |
素朴さと大らかさ・・・ |
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情緒解析欄の「クラシック感」「ひなびた感じ」「大らかさ」から。 |
(4) |
奥行き感・・・ |
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表情語のポイント数の低さと、複雑度欄が捉えた「やや複雑」、情緒解析欄の「不透明感」から。 |
そしてこれらのイメージは、有効音相基欄の「オ、ウ音の多用」、「有声音の多用」、「低調音種比」から生まれたことを示しています。
この語に感じられる今1つのひらめきは、音相的に中心となる「チャ(茶)」音の印象を高めるために取り入れた「他援効果」が見事に機能していることです。
他援効果とは、語の中の重要な「拍」を印象づけるため、その前後に反対方向のイメージを作る音を集める手法をいいます。
この語の場合は、意味の上でも音韻的にも重要な「チャ」という明るく強い音をさらに一段印象づけるため、その前に重たく暗いイメージの有声音「お、お、い、お」を置いていることです。
この語で他援効果が成功したのは、「チャ」の音が日本語の拍の中で最も強く最も明るい音であるという認識が作者にあったからなのです。
正と負の落差の少ない「おーい、飯」「おーい、酒」では他援効果は生まれなかったのです。
≪ネーミング批評(2)≫
幸せに生きられる女性の名前
「おりはらあやの」
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分析表を見ると、この女性が次のような性格をお持ちの人であることがわかります。
主なキャラクターと、それが生まれた根拠などを取り出してみました。
1. 適応性がある |
・・・ |
表情語の「適応性(M項)」、「軽やかさ(F項)」および特記事項欄の「流動感」から。 |
2. 社交性がある |
・・・ |
表情語の「派手さ(E項)」、「軽やかさ(F項)」、「活性感(D項)」から。 |
3. 軽妙感がある |
・・・ |
表情語の「軽やかさ(F項)」、「シンプル感(A項)」、「清潔感(O項)」と、複雑度欄の「ゼロ・ポイント」および情緒解析欄の「スピード感」から。 |
これらの根拠は、どんな音から生まれたのか。それは「有効音相基欄」が次のように捉えています。
適応性 |
・・・ |
ア音多用と、順接拍多用の響き合い。 |
社交性 |
・・・ |
高調音種比と、順接拍多用の響き合い。 |
軽妙感 |
・・・ |
鼻音、流音、高調音種比と、順接拍多用の響き合い。 |
(注) |
順接拍とは、子音と母音の輝性(明るさ・・・Bの値)が同じ方向を向く拍。
高調音種比とは、調音点音種と調音法音種の種類の数と拍数の比が標準値より高い語。
鼻音とは、息を鼻に抜かせて出す「マ、ナ行音」。
流音とは、舌先を軽くはじいて出す「ラ行音」をいいます。
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この名前でいま一つの優れたところは、表情解析欄の最高ポイント数を50.0と低めに抑えていることです。
すべての表情語にはポジティブ(正)な意味とネガティブ(負)な意味が含まれており、それらを相殺した「差の部分」が分析表のポイント数となって現われます。そのため、ポイント数が低いとは、正と負の反対要素を多く持った語であることを意味しており、人で言えば、奥行や厚みのある複雑な性格の人を意味します。
以上からこのお名前は、どんな事、どんな人にもアダプトできる柔軟さをもちながら、それを表に見せない奥ゆきのある人であることがわかるのです。
電話帳を見ていたら、これからの時代を幸せに生きられる優れた名前に出会ったので、ご披露に及んだ次第です。
≪ネーミングの極意・シリーズ≫
現代人のことば感覚の高さ、鋭さ
若者たちの間で、いま漢字の読めない人が増えています。
だが彼らは字が読めず意味がわからなくても、日常の会話などでさほど不便を感じていないようです。
それは彼らが、ことばの音からイメージを捉える感性を持っているからです。「厳格」(げんかく)ということばの意味を知らなくても、語音が伝えるイメージで「強いインパクトや厳しさ」を感じ、「アネモネ」がどんなものかを知らなくても、語音が伝えるイメージで暖かくやさしい何かが思い描けるからなのです。
そんな感性があるからこそ、「ルイ・ビトン」、「ディオール」、「アルマーニ」、「ティファニー」・・・など人の名前でできた意味をもたないブランド名に西欧風の高雅さや、快よい何かがイメージできるのです。
昭和の初め、「ランデブ-」、「銀ブラ」、「モボ、モガ」などということばが10数年にわたって流行りました。これらはみな明るくモダンな意味のことばですが、どの語も有声音と濁音ばかりでできているため、暗く沈んだイメージが伝わってくることばです。意味と音のイメージがこんなに大きく矛盾した語が長年流行り続けたということは、当時の人々がことばの音にいかに無関心だったかがわかるのです。
それに比べて、今の流行語はどうでしょうか。
「イケメン」、「おもろい」「チャパる」、「カッコいい」「デパチカ」、「チクる」、「超~」、「メチャ」、「激~」など、日本中でウケている語はどれもが意味にふさわしい音をもっているし、音の響きの良くない「ビッグ・エッグ」、「E電」、「DIY(ディ-アイワイ)」、「WOWOW(ワウワウ)」などは、発表されたその日から進んで口にする人がいないのです。
現代人はこのような高い音相感覚をもっているから、ネーミングに対する評価や好き嫌いの判断は、ほとんど「音」で行なっているのです。これからのネーミングは、「音」との取り組みなしには作れない理由がそこにあるのです。
「広告コンペに強い」企画書作り
・・・選に洩れたらコンサル料は頂きません
CM用のテレビ映像や、ネーミングの制作コンペに提出する企画書に音相的手法を取り入れると、ユニークで具体的出、ひと目をひくものが作れます。
当研究所では種々のコンペの企画書作りのお手伝いをしていますが、独創的な発想と具体性のある提案が高く評価され、大手代理店が参加するコンペでもトップ採用を頂くことが多いのです。
(当所で提案した案がコンペの選に洩れたとき、企画料はいただきません。)
そういう配慮をした企画書は、コンペの種類によってまちまちですが、主なものをいくつか上げてみました。
1. |
テレビCM用の画像を制作するコンペの場合 |
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CM内で使われる社名や商品名を音相分析して、その語がどんなイメージで大衆に伝わっているかを捉えたうえ、それを一段印象深く伝える映像案のアイデアを提案したり、音相的に欠陥のある語の場合は、それを考慮に入れた有効な映像案を提案します。 |
2. |
ネーミングの制作コンペの場合 |
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大衆はことばの音に高い感覚を持っていますが、ことばのイメージを具体的に解明した学問はありません。そのためネーミングの専門家といわれる人でも、イメージの良し悪しは個人的なカンで行なっているにすぎないのです。そのため、多額の費用や時間をかけて行なっても大衆の感性に沿わないものしか生まれないのです。
音相理論によるイメージ解析は、個人の主観を一切排除して大衆の平均的感性を元に最優良案を選びます。 |
3. |
大量のネーミング案から優良作を取り出すコンペの場合 |
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収集した大量のネーミング案から優良案を選ぶ作業は手作業で行われますが、選ぶ人の主観や好みによって優良作が捨てられてゆく例が大変多いのです。
当所では、クライアントから伺ったその商品のコンセプトをコンピューターに入力し、それに大量案を入力して個々の案のコンセプト表現率を捉え、その上位のものをトップ記事の「ネーミング批評」欄にあるような細密分析を行って最優良作を選びます。この方法を用いることで短期間で、客観性の極めて高いものが提案できるのです。 |
以上についての詳細は、電話またはメールでお問い合わせください
音相理論の集大成版
「日本語の音相」をお分けします。
「日本語の音相」(木通隆行著、小学館スクウェア刊、)はすでに絶版になっていますが、当研究所に余部があるのでご希望の方へお分けします。
本書の内容はこちら
郵便番号、住所、氏名、電話番号、冊数、配達希望時間などを研究所
(こちら)にご連絡いただけば郵便小包でお送りします。(定価3.800円)
【読者の感想】
●詩歌の音楽性を明らかにした画期的快著
日本の伝統的詩歌において不毛だった音楽性の重要さを解明された画期的な研究です。俳句の実作者としても、深く琴線に触れるものがありました。
短歌や俳句の音韻面については、折口信夫の『言語情調論』などはあってもまだ不十分で、「調べ」という曖昧な概念から抜け出ておりません。先生の「音相理論」はそれを闡明されたものと考えます。
「俳句スクエア」代表、五島篁風 (医師)
●音相という素晴らしい世界を知りました
「日本語の音相」、深い感動をもって読みました。
音相を知らずに日本語の鑑賞や評論などできないことをしみじみ知りました。目の覚めるような感動でした。
(富山、日本語研究グループ hirai)